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荒玉水道のマンホール

大正11年(1922年)7月に豊多摩郡町村長会議で、代々幡町、淀橋町、大久保町、戸塚町、中野町、千駄ヶ谷町、落合村を組合とする上水道布設の議が起こりました。その水源地を荒川沿岸の北豊島郡志村に求めたため、上水路の沿道になる北豊島郡の13町村も参加して水道組合を結成することになりました。これが荒玉水道の発端となります。

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ところが代々幡町では町会により組合への参加が否決され、淀橋町など幾つかの町は東京市水道より給水を受けることとなったため組合に参加しませんでした。この結果、大正14年(1925年)1月31日に豊多摩郡の中野町、落合町(大正13年2月1日町制施行)、野方町、和田掘町、杉並町と北豊島郡の板橋町、巣鴨町、王子町、瀧野川町、高田町、西巣鴨町、岩淵町、長崎村の13町村で荒玉水道町村組合が結成されることになりました。

敷設計画では、多摩川の伏流水を水源とし、北多摩郡砧村大字喜多見に設置された浄水場から高揚ポンプで大谷口配水塔と野方配水塔に導水するようになっていました。

大正15年(1926年)12月5日に砧村水源地で起工式が行われました。昭和3年(1928年)10月に給水を開始し、昭和6年(1931年)9月に竣工しました。翌昭和7年(1932年)4月1日に第一期拡張工事に着手しましたが、10月1日の東京市域拡張に伴い、東京市水道局に併合されました。拡張工事は東京市になってからも続けられ、昭和9年(1934年)3月31日にすべて竣工しました。

風景

風景

浄水場から配水塔への地下導水管である荒玉線に沿った道路である荒玉水道道路(東京都道428号高円寺砧浄水場線)は、第一期拡張工事の導水管増設工事に合わせて昭和7年(1932年)10月に着工、昭和9年(1934年)3月に竣工しています。

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世田谷区喜多見2丁目の東京都水道局砧浄水場(砧上浄水場)の正門前に荒玉水道町村組合のマンホールがあります。蓋は名古屋市型で、中央部分に組合章があります。この正門から荒玉水道道路が始まっていますので、導水管に関するマンホールと考えられます。

【参考文献】
東京府豊多摩郡代々幡町水道事務所 『代々幡町水道小誌』 昭和7年9月25日
東京市役所 『東京市市政年報 水道篇 昭和十二年度』 昭和14年3月

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