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地上アナログテレビ放送終了

NTV

NHK-TV

東北地方太平洋沖地震で被災した岩手県、宮城県、福島県を除く44都道府県で、7月24日(日)の正午をもって地上アナログテレビ放送が終了しました。正午からはデジタル放送移行のテロップが流され、24時に停波しました。

CX・8ch

TBS

昭和元年(1926年)12月25日、浜松高等工業学校の高柳健次郎助教授が世界で初めてのブラウン管での送受像実験に成功しました。その後、昭和15年(1940年)の東京オリンピックのテレビ放送を目指して研究開発が行われてきました。

TX・12ch

EX

昭和13年(1938年)2月にテレビジョン調査委員会が標準規格

  • 走査線数:441本
  • 縦横比:4:5
  • 毎秒像数:25枚
  • 水平同期周波数:11.025kHz
  • 垂直同期周波数:50Hz
  • 映像帯域幅:2.72MHz
  • 音声:振幅変調(AM)

TV

TV

を決定しました。 昭和14年(1939年)5月13日に世田谷区鎌田町の日本放送協会技術研究所から実験放送が映像搬送波45.0MHz、音声搬送波41.5MHzで送信されました。このとき麹町区内幸町の東京放送会館で公開受信が行われました。そして昭和15年(1940年)4月13日に日本初のテレビドラマである「夕餉前」が放送されました。

TV

戦後の昭和24年(1949年)3月20日~22日にテレビ放送の公開実験が行われ、昭和25年(1950年)2月に技術研究所内にテレビ実験局が開設されました。昭和27年(1952年)に電波監理委員会はこれまでの日本独自の規格を捨て、アメリカFCCが1941年に制定した

  • 走査線数:525本
  • 縦横比:3:4
  • 毎秒像数:30枚
  • 水平同期周波数:15.75kHz
  • 垂直同期周波数:60Hz(電源非同期)
  • 映像帯域幅:4.5MHz
  • 音声:周波数変調(FM)

を標準方式として採用しました。昭和28年(1953年)2月1日にNHKがテレビの本放送を開始しました。同年8月28日に民間放送として初めて日本テレビ放送網が本放送を始めました。カラー放送は昭和35年(1960年)9月10日にNTSC方式で始められました。

当初、テレビ放送の周波数帯はVHF帯の90~108MHzと170~188MHz(1ch~6ch)でした。昭和32年(1957年)5月21日に188~216MHz(7ch~11ch)が、昭和34年(1959年)に216~222MHz(12ch)が追加されました。

ch帯域(MHz)映像(MHz)音声(MHz)
1 90~96 91.25 95.75
2 96~102 97.25 101.75
3 102~108 103.25 107.75
4 170~176 171.25 175.75
5 176~182 177.25 181.75
6 182~188 183.25 187.75
7 188~194 189.25 193.75
8 192~198 193.25 197.75
9 198~204 199.25 203.75
10 204~210 205.25 209.75
11 210~216 211.25 215.75
12 216~222 217.25 221.75

昭和36年(1961年)3月27日にUHF帯の470MHz~770MHz(13ch~62ch)が追加されました。

東京都内で受信できたアナログテレビ放送です。

ch放送局名呼出符号開局日ERP(kW)
1 NHK東京総合 JOAK-TV 1953年2月1日 240/60
3 NHK東京教育 JOAB-TV 1959年1月10日 270/69
4 日本テレビ JOAX-TV 1953年8月28日 370/94
6 TBSテレビ JORX-TV 1955年4月1日 380/95
8 フジテレビ JOCX-TV 1959年3月1日 370/92
10 テレビ朝日 JOEX-TV 1959年2月1日 370/91
12 テレビ東京 JOTX-TV 1964年4月12日 370/93
14 TOKYO-MX JOMX-TV 1995年11月1日 17/4.2
16 放送大学 JOUD-TV 1985年4月1日 330/81
42 テレビ神奈川 JOKM-TV 1972年4月1日 125/31

このうち、TBSテレビは「ラジオ東京テレビ(JOKR-TV)」として開局、2000年3月21日のラジオ・テレビ分社化時に呼出符号が変わりました。テレビ朝日は「日本教育テレビ(NET)」として開局しました。テレビ東京は、財団法人日本科学技術振興財団テレビ事業本部が運営していた「科学テレビ」を前身としており、1973年10月1日に株式会社東京十二チャンネルが放送事業を引き継ぎました。

snownoise

2011年7月25日以降、VHF帯の90~108MHzと205~222MHzはテレビ放送以外の放送業務用、170~205MHzは移動業務用で使われることになっています。このためアナログ受像機では砂嵐しか見られなくなります。

なお2012年7月25日にはUHF帯の710MHz~770MHz(53ch~62ch)が放送用として使用できなくなります。

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