金子からつつじヶ丘へ
大正6年(1917年)の地形図には記載されていませんが、現在のつつじヶ丘交差点のところに金子駅がありました。
駅にはホームがなく、道路から直接乗降していました。大正9年(1920年)に複線化されるまで金子駅は仙川-調布間で唯一の交換可能駅でした。
初代金子駅の遺構は何も残っていませんが、近くのバス停が「金子」であることが唯一の名残と言っていいかもしれません。
金子駅は昭和2年(1927年)12月17日に現在のつつじヶ丘1号踏切の東側に移りました。駅の北側には引込み線があり、ホッパ設備が設けられていました。これらの遺構も後年のホーム延伸等により全く残っていません。
昭和32年(1957年)5月15日に駅が現在の位置に移動し、待避線を有する2面4線構造になりました。駅構内は地下連絡通路があり、つつじヶ丘1号踏切の西側に折り返し線が設けられました。同時に駅名も「つつじヶ丘」に改称されました。
線路の北側に3階建ての駅舎があり、喫茶店等の店舗が入っていました。駅前には昭和40年代に整備されたロータリーがあり、深大寺行きの京王バスが発着しています。駅構内の地下連絡通路の南端に南口改札が設けられました。
6000系8両編成に対応するため、昭和54年(1979年)に2代目金子駅があったところまでホームが延伸されました。
2009年度末から駅舎の橋上化工事が始まり、2011年3月13日(日)に橋上駅舎に切り替わりました。改札口は橋上の自由通路に面して設けられています。改札口の右側には京王リテールサービスの駅売店A-LoTがあります。
券売機は改札に向かって左側にあります。南口の入口は従来とほぼ同じ位置にありますが、新たにエスカレータとエレベータが設置されています。駅の南北を結ぶ地下自由通路「とおりゃんせ」はそのまま残っています。
一方、北口側は3階建ての駅ビルが建設中で、駅へのアプローチは仮通路となっています。駅ビルは2011年11月に完成する予定となっています。
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