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半影月食と日食・月食の発生条件

11月28日(水)の夜に半影月食が起こりました。今回の月食はSaros 145(天保3年7月16日/1832年8月11日~3094年9月17日)に属し、同系列で全71回中11番目のものです。

simulation

今回の食の推移は下表の通りでした。

時刻状況
21:15.0 半影食開始
23:33.0 食の最大(食甚)
23:45.9
01:51.0 半影食終了
04:37 遠地点通過

日食は朔(新月)、月食は望(満月)のときに起こります。しかし黄道と白道とは5°8′7″傾いているため、日食や月食が起こるのは太陽と月が黄道と白道の交点(昇交点・降交点)付近で朔または望となったときに限られます。

その上、月の満ち欠けの周期である平均朔望月は29.530589日(29日12時間44分2.89秒)、月が昇交点を通過してから次に昇交点を通過するまでの周期である平均交点月は27.212220日(27日5時間5分35.81秒)であるため、年に2~3回、交点付近で朔または望になります。

日食は朔のときの月の黄緯が、

  • 皆既/金環日食:±0°54′42″~±1°0′44″
  • 部分日食:±1°24′2″~±1°34′12″

以内であると起こります。これを白道の交点からの黄経差の限界値に換算すると、

  • 皆既/金環日食:±10°11′57″~±11°20′29″
  • 部分日食   :±15°47′13″~±17°45′26″

となり、月の地心距離が大きいほど限界値は大きくなります。

月食は、望のときの月の黄緯が、

  • 皆既月食:±0°22′58″~±0°29′1″
  • 部分月食:±0°52′18″~±1°2′28″

以内であると起こります。これを白道の交点からの黄経差の限界値に換算すると、

  • 皆既月食:±4°15′50″~±5°23′24″
  • 部分月食:±9°44′58″~±11°40′10″

となり、月の地心距離が小さいほど限界値は大きくなります。

日食と月食の黄経差の幅から、月食の発生頻度が日食より低くくなることが分かります。また白道の昇交点・降交点の黄経は1朔望月で平均30°40′13″変化しますので、

  • 皆既/金環日食の前後の望で月食が必ず起きるとは限らない
  • 皆既月食の前後何れかの朔で日食がほぼ起こる

といえます。

今回の半影日食では、望のときの月の黄緯は0°58′56″でしたが、地心距離がほぼ最遠だったため部分月食にはなりませんでした。

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