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萬代橋【3】

(承前) 現橋の架橋70周年を迎えた平成11年(1999年)から、市民の間で萬代橋が持つ魅力を見つめ直し、改めてその重要性を確認する動きが広がってきました。

当初の姿に復元

平成14年(2002年)11月18日、土木学会は萬代橋を「土木學會選奨土木遺産」に認定しました。萬代橋は、日本人技術者による初の空気潜函工法を利用した点、充腹アーチ橋として国内最大の支間長である点、新潟地震に耐えた点が高く評価されました。

萬代橋

国土交通省新潟国道事務所は建設当時の設計図などに基づき架橋当初の姿に復元する改修工事に着手しました。歩道は歩行者帯と自転車帯に分離され、歩行者帯は御影石舗装で、融雪装置が設置されました。照明灯と橋側灯は設計図面に基づき南部鋳物で鋳造されました。更に、橋詰広場や鋳鉄製橋銘板の復元、路面や欄干の補修なども行われました。

重要文化財に指定

日本橋 碑文

平成16年(2004年)4月16日に文化審議会は、萬代橋を重要文化財に指定する答申を行い、同年7月6日付で正式に指定されました。一般国道の橋梁が重要文化財に指定されたのは東京の日本橋に次いで2例目です。

橋詰広場 指定範囲

同年8月21日に萬代橋重要文化財指定記念セレモニーが開催され、東詰上流側の橋詰広場に重要文化財指定記念の碑が設置されました。碑には指定の意義やその範囲等が記されています。

マンホールの鉄蓋にも

マンホール マンホール

新潟市には萬代橋をデザインした下水道マンホールの鉄蓋があります。このうち色なしの鉄蓋は市内のあちこちで見かけますが、カラーの鉄蓋はJR新潟駅万代口の近くで2枚あるのを確認しました。

つながる2つの「よろづよばし」

万世橋

国道17号は、東京都中央区日本橋を起点とし、新潟市中央区本町通七番町1054番2の本町交差点を終点とする一般国道です。このうち、新潟市中央区紫竹山の紫竹山ICから本町交差点までは国道7号との重複区間となっています。このため、萬代橋は終点の本町交差点から1つ目の橋、万世橋は起点の日本橋から1つ目の橋となります。

即ち、架橋された当初、「よろづよばし」と呼ばれた2本の橋が国道17号でつながっていることになります。

(萬代橋・完)

参考文献・関連記事

【参考文献】
正子重三: "ニユマチツクケーソン利用の萬代橋架橋工事計畫説明", 土木建築工事畫法, 第4巻第4号, pp.15-17(昭和3年4月)
東京市政調査會 『帝都復興事業大觀 下巻』 日本統計普及會 昭和5年3月15日
復興事務局 『帝都復興事業誌 土木篇 上巻』 昭和6年3月31日
"勅令第835號 金属回収令", 官報, 第4395號, pp.906-907 (昭和16年8月30日)
星野成彦, 渡邉博幸, 吉倉知成: "萬代橋75周年にあたって", 平成16年度北陸地方整備局事業研究発表会A17 (平成16年8月3日)
国土交通省北陸地方整備局新潟国道事務所 『重要文化財 萬代橋』 平成16年8月
国土交通省北陸地方整備局新潟国道事務所 『ときをつなぐ 三代目萬代橋75周年記念誌』 平成17年3月
国土交通省北陸地方整備局新潟国道事務所 『萬代橋薀蓄』 平成17年4月
新潟市歴史文化課 『新潟市のあゆみ』 平成19年3月
藤木裕二, 青野 秀明: "85年にわたる萬代橋の機能維持について", 平成26年度北陸地方整備局事業研究発表会A17 (平成26年7月31日)
国土交通省北陸地方整備局新潟国道事務所 『萬代橋のあゆみ』 平成26年8月
藤木裕二, 今佐和子: "萬代橋重要文化財指定10周年にあたっての取り組みについて", 平成27年度北陸地方整備局事業研究発表会E07 (平成27年7月29日)
【萬代橋の記事】
萬代橋【1】:大正以前
萬代橋【2】:昭和期
萬代橋【3】:平成期
【関連記事】
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