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都営新宿線開業40周年【2】

(承前) 都市交通審議会答申第10号を受けて、東京都は早速建設に向けて動き始めました。

地方鉄道敷設免許

昭和43年(1968年)6月3日に新宿-住吉町間の地方鉄道敷設免許を申請し、同年10月30日に取得しました。この区間には車庫として適当な用地がなかったため、すでに東京都が防災拠点として確保していた江東区大島9丁目の日東化学工業中川工場跡地の地下を車庫として計画しました。このため、昭和44年(1969年)7月23日に住吉町-東大島間の免許を申請し、同年12月22日に取得しました。

これらの免許申請並びに取得は都市計画の決定に先行して行われました。

京王との協議

昭和43年9月に東京都と京王は、"10号線建設及び相互直通運転に関する基本協定" を締結しました。

当初、1号線 (現: 浅草線) と共通化できるように軌間1435mm (4ft 8in) の標準軌で建設する予定で、京王に京王線の軌間を1372mm (4ft 6in) から1435mmに改軌することを打診しました。また、運輸省も京王に改軌を打診しました。

営業運転を継続しながら改軌工事をした昭和34年(1959年)当時の京成に比べ、昭和40年代中頃の京王線のダイヤと車両数、乗客数では営業を続けながらの改軌工事はほぼ不可能であったため、京王線や都電と同じ1372mmの軌間で建設されることになりました。

京王2011F

しかし、京王が全く改軌のことを考えていなかった訳ではなく、昭和34年(1959年)12月入線の2010系から昭和42年(1967年)9月入線の5017Fと5088F (→5118F) までは1435mm軌間に対応可能な台車を履いていました。

昭和47年(1972年)6月から相互乗り入れに関する協議が行われ、車両の仕様や運用等が決定されました。

  • 乗り入れ区間: つつじヶ丘-岩本町から橋本-本八幡に拡大
  • 最大編成両数: 20m車10両編成
  • 車両冷房: 都営車は冷房準備工事
  • 加減速度: 加速度3.3km/h/s、減速度4.0km/h/s
  • MT比: 10両編成で7M3T
  • 制御方式: 電機子チョッパ制御ないしは界磁チョッパ制御
  • パンタグラフの摺板の材質: ブロイメット (焼結合金)
  • 信号保安装置: 新宿で京王形ATSと都営ATCを切り替え
都営10-010F 京王6031F

これと並行して車両の製作が行われ、昭和46年(1971年)11月に都営10-000形試作車、昭和47年5月に京王6000系が登場しました。都営車両は都営6号線 (現: 三田線) で長期間の試験運用が行われ、昭和53年(1978年)に量産化改造が施されました。

もう一方の直通相手である千葉県とは、昭和48年(1973年)2月に "都市高速鉄道第10号線の建設及び直通運転に関する覚書"、同年6月には京王も含めた三者で "列車の相互直通運転に関する覚書" を交わしました。

建設工事の進展

昭和46年5月1日に江東区の菊川・住吉地区から建設工事が始まりました。基本的に駅間はシールド工法、駅部は開削工法での施工でした。しかし、九段下-神保町間は営団11号線 (現: 東京メトロ半蔵門線) と併走し、九段下は2路線が横並び、神保町は6号線を挟んで上が10号線、下が11号線という構造で、線形が複雑になるため、開削工法が取られました。

ところが、九段下-神保町間を中心として地元商店街から開削工法反対の運動が起き、解決に手間取りました。このため着工が一番遅くなり、九段下-神保町間が昭和50年(1975年)5月1日、神保町-小川町間が同年8月1日の着工となりました。

京王は昭和46年に新宿-笹塚間3.6kmの線増工事に着手しました。このうち、新宿-幡ヶ谷間約2.5kmは甲州街道 (国道20号) 下に地下鉄として敷設され、西参道-幡ヶ谷間で併走する首都高速4号新宿線の工事と一体で施工されました。

路線名の改称

都営地下鉄では路線に固有名称をつけずに都市計画の路線番号で呼称していました。10号線の開業に先立ち、昭和53年(1978年)7月1日に路線名を改称しました。(昭和53年6月30日 交通局告示第4号)

  • 都営1号線 → 都営浅草線
  • 都営6号線 → 都営三田線
  • 10号線 → 都営新宿線

(続く)

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