« 都営新宿線開業40周年【2】 | トップページ | RWC2019 ニューイヤーイベント »

都営新宿線開業40周年【3】

(承前) 東京都は工事進捗が早かった江東地区の住民の協力に応えるべく、岩本町-東大島間6.8kmの部分開業を行うことにしました。

都営新宿線開業

昭和53年(1978年)12月21日、都営新宿線岩本町-東大島間が開業しました。岩本町と大島は2面3線で、このうち、大島は車庫への出入庫線がつながっています。東大島は旧中川 (一級河川・荒川水系) の直上に設けられた相対式ホーム2面2線の高架駅で、東側に折り返し線とシーサスクロッシングがありました。

これに先立ち、同年10月31日に京王新線の新線新宿-笹塚間3.6kmが開業しています。

京王6431F

新宿-岩本町間も工事の遅れを鋭意取り戻し、昭和55年(1980年)3月16日に開業しました。そして京王線との相互乗り入れが開始され、京王車は8連で京王多摩センター-岩本町間の大運転、都営車は6連で笹塚-東大島間の小運転でした。昭和56年(1981年)9月1日から京王車による朝の通勤快速5本が10連化されました。

都営10-050F

その後、昭和58年(1983年)12月23日に船堀まで開業しましたが、構造上折り返し用分岐器等の設置ができませんでした。このため、東大島の引き上げ線をそのまま延伸し、東大島-船堀間で単線並列運転が行われました。この単線並列での運行は昭和61年(1986年)9月14日の篠崎開業まで行われていました。

そして平成元年(1989年)3月19日に本八幡までの全線が開業しました。本八幡は都営地下鉄で東京都外に所在する唯一の駅で、地方自治法 (昭和22年4月17日法律第67号) で定められている公の施設の区域外設置となっています。

(公の施設の区域外設置及び他の団体の公の施設の利用)
第二百四十四条の三 普通地方公共団体は、その区域外においても、また、関係普通地方公共団体との協議により、公の施設を設けることができる。
2 普通地方公共団体は、他の普通地方公共団体との協議により、当該他の普通地方公共団体の公の施設を自己の住民の利用に供させることができる。
3 前二項の協議については、関係普通地方公共団体の議会の議決を経なければならない。

本八幡以東は千葉県が建設する予定でしたが、千葉ニュータウン事業が縮小されたことにより、昭和53年に事業が凍結されました。平成12年(2000年)に鉄道事業の廃止を運輸大臣に提出し、平成25年(2013年)9月3日に計画そのものが廃止されました。

都営新宿線の形成過程
区間 キロ程 免許申請日 免許取得日 開業日
新宿-岩本町 7.3km 1968.06.03 1968.10.30 1980.03.16
岩本町-住吉 3.9km 1978.12.21
住吉-東大島 2.9km 1969.07.23 1969.12.22
東大島-船堀 1.7km 1973.02.27 1973.10.04 1983.12.23
船堀-篠崎 4.9km 1986.09.14
篠崎-本八幡 2.8km 1989.03.19

路線名の再改称

平成12年4月20日の都営12号線新宿-国立競技場前間2.1kmの開業に合わせて、都営地下鉄各線の正式名称が改称されました。(平成12年4月13日 交通局告示第9号)

  • 都営浅草線 → 浅草線
  • 都営三田線 → 三田線
  • 都営新宿線 → 新宿線
  • 都営12号線 → 大江戸線

40周年記念HMとステッカー

HM 都営10-600F

2018年11月21日から10-600Fの前面の運転台側に長方形の都営新宿線開業40周年記念のHMが掲出されています。デザインは10-490F以降の前面形状となっており、"都営新宿線 40th 開業" の文字が書かれています。

ステッカー 都営10-600F

先頭車である10-600と10-609の側面には、丸型のステッカーが貼られています。こちらも前面のHMと同じデザインとなっています。

(都営新宿線開業40周年・完)

参考文献・関連記事

【参考文献】
大日本帝國陸地測量部 『四谷 一万分の一』 大正6年12月15日
田鍋一二事務所編纂 『京王電気軌道囘顧十五年』 大正15年1月20日
斯波武編纂 『京王電車囘顧二十年』 昭和5年
東京都都市計画地方審議会 『第4回東京都都市計画地方審議会議事録』 昭和45年7月27日
"東京都告示第九百号" 東京都公報 昭和45年8月24日
京王帝都レールファンクラブ: "私鉄車両めぐり(65) 京王帝都電鉄", 鉄道ピクトリアル, No.171, pp.57-65 (1965年6月)
飯島正一: "都営地下鉄10号線と10-000形車両", 鉄道ピクトリアル, No.262, pp.4-9 (1972年3月)
木村圭介: "新宿-笹塚間線増と相模原線建設", 鉄道ピクトリアル, No.278, pp.42-46 (1973年5月)
山田玉成, 諸河久 『日本の私鉄21 都営地下鉄』 保育社 昭和57年12月5日
則武晋: "新線建設の足跡", 鉄道ピクトリアル, No.422, pp.69-74 (1983年9月)
青木栄一: "京王帝都電鉄のあゆみ〔戦後編〕 -路線網の整備と地域開発-", 鉄道ピクトリアル, No.578, pp.97-110(1993年7月)
益井茂夫: "京王電気軌道・京王帝都電鉄 新宿駅の移り変わり", 鉄道ピクトリアル, No.578, pp.140-144(1993年7月)
永井信弘: "京王-都営地下鉄新宿線相互直通運転開始の頃", 鉄道ピクトリアル, No.704, pp.150-155 (2001年7月)
高嶋修一: "京王電鉄の歴史的視点-京王電気軌道の時代を中心として-", 鉄道ピクトリアル, No.734, pp.81-93 (2003年7月)
出崎宏: "横浜へ自力で走行していった京王1形", 鉄道ピクトリアル, No.734, pp.146-148 (2003年7月)
調布市議会事務局 『調布市議会50年史』 平成18年3月31日
東京都交通局 『東京都交通局100年史』 2012年10月
世田谷区都市整備政策部都市計画課 『世田谷区都市計画概要 資料編』 平成30年3月
【関連記事】
池上線開通90周年 (2017.10.15)
高尾線開通50周年 (2017.10.09)
南武線開業90周年 (2017.04.30)
競馬場線開業60周年 (2015.05.30)
動物園線開通&ライオンバス運行50周年HM (2014.06.01)
京王線開業100周年 (2013.04.16)
都営交通100周年 (2011.09.01)
地下鉄開通80周年記念号 (2007.12.16)
高尾線開業40周年HM (2007.10.02)
環状道路第5号路線・明治通: 四谷新宿駅跡 (2016.12.03)
青山街道と千駄ヶ谷町水道止水栓: 葵橋駅・新町駅跡 (2014.03.30)
幡代駅跡と東京府のマンホール (2012.06.07)
代々木練兵場の境界標と明治神宮西参道: 西参道駅跡 (2012.03.27)
駒場駅跡 (2012.03.10)
東大前駅跡 (2012.03.07)
国領と布田の狭間で (2011.10.07)
北浦か?国領か? (2011.10.02)
柴崎付近の旧線跡 (2011.09.13)
金子からつつじヶ丘へ (2011.09.06)
仙川駅の変遷 (2011.08.08)
旧調布駅の跡 (2005.07.08)

|

« 都営新宿線開業40周年【2】 | トップページ | RWC2019 ニューイヤーイベント »

京王」カテゴリの記事

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 都営新宿線開業40周年【3】:

« 都営新宿線開業40周年【2】 | トップページ | RWC2019 ニューイヤーイベント »