牛込区原町
月海山法身寺は寛永8年 (1631年) 起立の臨済宗円覚寺派の寺院です。境内には昭和24年 (1949年) に登場し、昭和45年まで生産・設置された郵便差出箱1号(丸型ポスト)が1基建っています。
法身寺の向いの東京電力牛込変電所はかつての東京市電氣局牛込變電所(昭和14年3月31日竣工)で、当時の境界標も残っています。変電所は曹洞宗安寧山淸久寺の跡地にできました。
変電所の隣には原町貳丁目鎮守稲荷社が並んでいます。この路地と大久保通りの交差点に大正2年6月6日開業の東京市電角筈線牛込原町電停がありましたが、大正11年2月20日に廃止されました。
牛込柳町駅西口の並びに明治24年 (1891年) 11月に築地から移転してきた成城學校(成城中学・高等学校)があります。その西側の路上に東京市水道局の阻水弇が1枚残っています。
原町1丁目の瞻光山綠雲寺前の蟹川(一級河川・荒川水系神田川支流)支流加ニ川の暗渠道にある東京市の燈孔蓋は、2022年10月時点のGoogleストリートビューで現存していることが確認できます。
- 【参考文献】
- 読賣新聞社 『東京市電車運轉系統圖』 大正9年1月1日
- 『チエースト社東京全圖』 大正9年1月17日
- 東京市牛込區役所 『牛込區史』 昭和5年3月31日
- 東京市電氣局 『創業二十年史』 昭和6年5月15日
- 東京市電氣局 『電氣局三十年史』 昭和15年12月28日
- 東京市役所 『東京市昭和十三年度事務報告書』 昭和14年2月1日
- 成城學校 『成城學校五十周年記念』 昭和10年
- 高橋, 福地: "大震災に因る電氣工作物の被害槪況並に應急處置", 地學雑誌, 36, pp.451-468 (大正13年8月15日)
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