中秋の名月と仲秋の満月

中秋と仲秋は似て非なる語で、中秋は旧暦の秋（7月～9月）の中日である旧暦8月15日、仲秋は秋の真ん中の月である旧暦8月全体を指しています。そして中秋の名月は旧暦8月15日の夕刻に出る月の呼称です。今年の中秋は9月29日(金)で、この日の18時57分に望（満月）を迎えました。

このため、2021年から3年連続して仲秋の満月が中秋の名月になりました。特に今年は前日の9月28日(木) 10時5分に月が近地点を通過したため、望の視半径が16′32″と昨年より大きな名月を望むことができました。写真は望から6時間後の月で、このときの視半径は16′30″でした。

来年以降は仲秋の満月の前に中秋の名月を迎えてしまいます。次に仲秋の満月が中秋の名月となるのは7年後の2030年になります。更に今年と同じく夕刻に望を迎える中秋の名月は2032年で、前日の23時12分に近地点を通過するため大きな名月を望むことができます。

中秋の名月と仲秋の満月

中秋	望（満月）	月齢	視半径	地心距離
2023.09.29	2023.09.29 18:57	14.35	16′32″	359,916km
2024.09.17	2024.09.18 11:34	15.03	16′43″	357,485km
2025.10.06	2025.10.07 12:47	15.33	16′32″	361,457km
2026.09.25	2026.09.27 01:49	15.56	15′45″	379,432km
2027.09.15	2027.09.16 08:03	15.22	14′58″	399,361km
2028.10.03	2028.10.04 01:25	14.92	14′45″	405,164km
2029.09.22	2029.09.23 01:29	14.24	14′51″	402,368km
2030.09.12	2030.09.12 06:18	13.92	15′34″	383,992km
2031.10.01	2031.10.01 03:58	14.01	16′00″	373,472km
2032.09.19	2032.09.19 18:30	14.52	16′40″	358,652km
2033.09.08	2033.09.09 11:20	15.20	16′37″	359,471km
2034.09.27	2034.09.28 11:57	15.45	16′21″	365,623km
2035.09.16	2035.09.17 23:23	15.52	15′30″	385,626km
2036.10.04	2036.10.05 19:15	15.35	15′06″	395,531km
2037.09.24	2037.09.24 20:31	14.71	14′42″	406,383km
2038.09.13	2038.09.13 21:24	14.09	15′00″	398,261km
2039.10.02	2039.10.02 16:23	13.96	15′22″	388,785km
2040.09.21	2040.09.21 02:43	14.10	16′14″	368,041km
2041.09.10	2041.09.10 18:24	14.71	16′44″	357,096km
2042.09.28	2042.09.29 19:34	15.07	16′42″	357,724km

2035年の中秋の名月は、2035年9月2日の北陸～北関東を横断する皆既日食 (Saros 145) の直後にあたります。

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